集英社マンガアートヘリテージ トーキョーギャラリー(麻布台ヒルズ)
アーティスト、イラストレーター、アートディレクター、グラフィックデザイナー、造形、映像作家など、ジャンルを横断した創作活動により、精力的に活動を続ける田名網敬一(1936年〜)。
本展では、生前交流のあったマンガ家・赤塚不二夫とのコラボレーション作品が紹介されている。
会場には、色鮮やかなアートプリント作品《TANAAMI!! AKATSUKA!! / Revolver》と併せて、レコードジャケット作品が並ぶ。
作品を解説するのは店長の松本綾子氏。「これらは、グラビア印刷機を使用した作品です。発色良く大量印刷できるグラビア印刷機は、紙媒体の最盛期に多用されていましたが、デジタルへの移行にともない、ほとんどの機器の稼働が停止されました。本展では《TANAAMI!! AKATSUKA!! / Revolver》の印刷過程で生産されたミスプリントを『ユニークな価値』として、レコードジャケットに仕立てられたものが作品となっています」。
レコードには、赤塚と深い親交のあったミュージシャン、坂田明が《TANAAMI!! AKATSUKA!! 》のために多重録音を行った即興曲なども収録されているという。
また、会場では「TANAAMI!! AKATSUKA!! That‘s All Right!!」展(2023年)のようすなどが収録された映像作品も鑑賞できる。
そして、天井から吊るされた色鮮やかな着物が、ゆっくりと回転する展示も見どころだ。
生地と生地の図柄をあわせるのが難しい着物で、可能な限り元絵を生かし、人が着ると襟元などが立体的に立ち上がるように仕立てられている。捺染プリンタによるビビッドな色彩が惹きつける。
「今年8月に国立新美術館で開催される、大規模個展『田名網敬一 記憶の冒険』にあわせて、当ギャラリーでも新たな展示を企画しています。エネルギッシュかつ繊細な作風をぜひ間近で観て頂ければと思います」と松本氏。
【会期】5月14日(火)〜6月30日(日)※観覧無料
【休廊日】月
【時間】11:00〜20:00
【画像】©Keiichi Tanaami Courtesy of NANZUKA©Fujio Productions Ltd. / Shueisha Inc.
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。