宮岡貴泉「CantabileU」

六本木ヒルズ A/Dギャラリー

  • 2024/6/13(木)
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宮岡貴泉「CantabileU」

 埼玉を拠点に作陶を始め、素材を見極めた技法とさまざまなアプローチを試みた造形表現に取り組む宮岡貴泉(みやおかたかみ 1980年〜)の個展が開催中。

 宮岡は、伝統的な陶芸と現代のマンガやアニメキャラクターといった新旧、アメリカと日本といった東西の要素を組み合わせることで、新たにユニークな造形を生み出している。
 本展では、時代の変化に応じた偶像美術に焦点を当て、スノーゴーグルをかけたような目が特徴の「遮光器土偶」と「スター・ウォーズ」に登場するキャラクター、ヨーダなどをサンプリングしたり、ミックスした《guzo(偶像)》シリーズを紹介。
 また、それらのモチーフの輪郭を粘土の塊の版に指で彫り、着色後にウッドパネルを押し当てて転写した、モノタイプによる《平面=S(stamp) 》シリーズがあわせて展観されている。土台が粘土のため1回限りの転写しかできない作品だ。

 元々は器の制作から陶芸の基礎を重ね、現代アートの世界へ入ったという宮岡氏。「もう少し美術の世界の深部へ入りたいという自身の変化と、近年、機会が増えた海外での展開を踏まえて、新作《平面=S(stamp) 》を作り始めました。《guzo(偶像)》シリーズは、『何と何の要素が入っているのだろう?』と推測して楽しみながら観てもらえればと思います」と話す。

 本展のタイトルには、「歌うように軽やかに制作したい」という思いが込められているという。釉から引き出される繊細な表情など、確かな技術を礎に遊び心輝く作品たちが会場で華やかに出迎えてくれる。

【会期】6月14日(金)〜6月30日(日)※会期中無休
【時間】12:00〜20:00

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