「銀河鉄道999」50周年プロジェクト
 松本零士展 創作の旅路

東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)

  • 2025/6/19(木)
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「銀河鉄道999」50周年プロジェクト 松本零士展 創作の旅路

 「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」など、多くの名作を生み出した松本零士の没後初となる大型展覧会が開催。
初期作品を含む300点以上の原画や、初公開となる資料が展示され、70年を超える創作活動が未来に託したメッセージを読み解く。

 会場のエントランスには、東京会場限定の『銀河鉄道999』に登場する駅のプラットホームと、銀河超特急999号のモニュメントが登場。大型モニターでは「銀河鉄道999」のアニメーション映像が流れており、昼は海抜250メートルからの絶景を、夜は東京の夜景と星空を背景に、宇宙への旅立ちと松本零士の『創作への旅路』を演出している。

 原画などが並ぶメイン会場の入口には『銀河鉄道999』に登場する車掌さんが来訪者をお出迎え。展示は3つのゾーンで構成されている。
 「ZONE1 歩みを刻む_零士メーター」では、漫画家を志した14歳の頃の作品『虫の世界探検記』(1952年)や、当時新人の登用が盛んであった少女漫画でキャリアを積んだ初期の作品、極貧生活の経験を反映し大ヒットとなった『男おいどん』(1971年)の原画を、松本零士が好んで作品に描いた計器「零士メーター」の時の刻みになぞらえて展示している。

 「ZONE2 唯一無二の 創作宇宙」では、『銀河鉄道999』第1話の貴重な原画をはじめ、「宇宙」「女性」「メカ」といった松本零士の作品を特徴付ける要素が、緻密な描画技術と巧みなストーリー構成によって、どのように形作られていったのかを探る。
 展示されている原画を見ていると、「壮大な物語がこのように始まったのか」と、のめり込んでしまう。漫画やアニメをリアルタイムで観ていた人はもちろん、そうでない人も、命の大切さを一貫して持つ作品世界や、少年のころから夜空を見上げるのが好きだったという松本零士が描く宇宙空間の描写に引き込まれるだろう。

 また、ぜひ見てほしいのが、『銀河鉄道999』の最後の原稿となった、2020年頃の作品だ。メーテルと鉄郎が松本と再会しているシーンが描かれ、今も松本が999号に乗り旅を続けているようなシーンは、見る者に深い余韻を残す。

 最後の「ZONE3 Artist Leiji Matsumoto」のコーナーでは、表紙画などのために制作されたカラー原画が展示されている。
独創的、芸術的な表現力で知られる松本の絵は、内面まで映し出すような人物表現、宇宙の描写の美しさ、色のコントラストなど、いつまでも観ていられるような美しさだ。
ぜひ、心ゆくまで松本零士の世界を味わってほしい。

【会期】6月20日(金)〜9月7日(日)※会期中無休
【時間】10:00〜21:00 ※入館は閉館時間の1時間前まで
【写真】「銀河鉄道999」50周年プロジェクト 松本零士展 創作の旅路 展示風景 ©松本零士/零時社・東映アニメーション

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