ニューヨークを中心に活躍する光のアーティスト、レオ・ビラリールの日本初となる個展が開催中。

 ビラリールはカスタムプログラミングとLEDライトを駆使して、光の周波数や強度、パターンが絶えず変化する作品を制作する。ロンドンのテムズ川沿いの9つの橋にまたがって展示されている長期インスタレーション《Illuminated River》など、数多くの大規模なパブリックプロジェクトを手がけ、日本では虎ノ門ヒルズステーションタワーのエントランスを彩る作品《Firmament（mori）》を公開している。

 本展では、木材を主要な原料とする、大小さまざまな壁掛けの彫刻シリーズの最新作を観ることができる。
会場に入ると、ゆらめく幻想的な光に魅了され、それぞれの作品の前でしばし足を止めずにはいられない。観ているとゆったりとした気持ちになるのは、ビラリールが本展ではじめて取り入れたという、ホワイトオーク（白樫）のためだろうか。
《Golden Game》と題された作品たちは、木という素材に宿る日本の文化的・歴史的な意義を想起させ、観る者に深く思索する機会をもたらしてくれる。

 本展のほか、各地でいくつかの大規模プロジェクトを並行して手がけているビラリールは、「アートは人々をつなぐ役割があると信じています。私は自分の作品のありかたとして、デジタルのキャンプファイヤーでありたいと願っています」と、語った。
その言葉のとおり、多くの人を惹きつけ、語り合いたくなるような磁力ある作品を観に、会場に足を運んでみてはいかがだろうか。

【会期】9月5日（金）〜10月18日（土）
【休廊日】月曜
【開廊時間】11:00〜20:00（19:00〜20:00、日曜の18:00〜20:00はアポイントメント制）
【写真】レオ・ビラリール「Golden Game」展示風景、Leo Villareal Golden Game、2F; Azabudai Hills Garden Plaza-A 5-8-1 Toranomon, Minato-ku Tokyo、 Sep 5 − Oct 18, 2025、 Photography courtesy Pace Gallery